2017年03月10日 12時17分
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【ソウル=中島健太郎】韓国の朴槿恵大統領(65)の弾劾審判で、憲法裁判所は10日、朴氏を罷免する決定を宣告した。
朴氏の本来の大統領任期は2018年2月までだったが、宣告終了と同時に失職した。韓国で大統領の罷免は1948年の大韓民国政府樹立以来初めて。朴氏は、友人女性の国政介入事件をめぐり、検察と特別検察官の双方から共犯と認定されており、逮捕・起訴される可能性がある。大統領選は60日以内に行われ、5月9日投開票が有力とされる。
韓国政局の流動化は、挑発が続く北朝鮮問題など北東アジアの安全保障にも影響必至だ。日韓関係でも慰安婦問題をめぐる合意の履行などに響く可能性がある。
憲法裁の宣告は午前11時から始まり、李貞美所長代行が決定文を朗読。裁判官8人(9人のうち欠員1)の全員一致の賛成で罷免した。
朴大統領の弾劾、是非を宣告へ…韓国憲法裁判所
2017年03月09日 22時50分
【ソウル=宮崎健雄】韓国の憲法裁判所は10日午前11時、朴槿恵大統領の罷免の是非を判断する弾劾審判の決定内容を宣告する。
罷免となれば、憲政史上初。60日以内に大統領選が行われ、日韓関係にも影響を与える可能性がある。
宣告はテレビで生中継される。国会が可決した朴氏の弾劾訴追案で指摘した憲法・法律違反は13件あり、理由の説明と主文が読み上げられるまでには、1時間以上かかるとの見通しだ。
憲法裁は〈1〉朴氏の友人の崔順実被告らの国政介入〈2〉旅客船セウォル号沈没事故当時の対応〈3〉企業の財団出資などを巡る職権乱用〈4〉朴氏の第三者供賄などの刑法違反〈5〉言論の自由の侵害――に争点を絞り、「罷免するだけの重大な違反」があったかどうかを判断する。
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2017年03月09日 22時50分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
朴大統領の罷免決定 即日失職 憲法裁判所
毎日新聞
60日以内に大統領選 5月9日が有力
【ソウル大貫智子】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領に対する国会の弾劾訴追を審理していた憲法裁判所は10日、朴氏の親友の崔順実(チェ・スンシル)被告による国政介入事件について、違法・違憲と認定し、それが在任期間の全般にわたって続いたとして、朴氏の罷免を言い渡した。朴氏は即座に失職し、60日以内に大統領選が行われる。投開票日は5月9日が有力視されている。韓国憲政史上、弾劾による大統領失職は初めて。
ニュースサイトで読む: http://mainichi.jp/articles/20170310/k00/00e/030/208000c#csidxf261b7e432e8ed78148ab1fe8e75e18
Copyright 毎日新聞
韓国憲法裁判所による朴槿恵大統領の弾劾裁判の決定要旨は次の通り。
一、朴氏の大統領罷免を決定。
一、朴氏は即時失職。
一、罷免には8人の裁判官全員が賛成。
一、今回の決定が国論分裂の終息や和合の道への契機となることを期待する。
一、朴氏の親友、崔順実被告の国政介入は憲法違反。
一、(朴氏の行動は)民主主義の毀損(きそん)に当たる。
一、旅客船セウォル号沈没事故当日の朴氏の対応は、弾劾事由に当たらない。
一、大統領の疑惑を報じた新聞社社長解任は、報道の自由の侵害に当たらない。(共同)
韓国・朴大統領が孤独ゆえに陥った大スキャンダル
大澤文護 / 千葉科学大学教授